【バグは本当に虫だった – パーソナルコンピュータ91の話】 第4章 ホームページの時代へ(2) – PC Watch

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世界初のインターネット広告 バナー広告

 世界最初のインターネット広告は、1994年10月25日にホットワイアードに掲載されたAT&Tの広告です。AT&Tはアメリカ最大の通信会社で、日本のNTTに相当する企業です。ホットワイアードはインターネット上のウェブマガジンの先駆となったサイトで、1994年10月にスタートしました。ホットワイアードの日本語版もあります。

 ワイアードに登場したAT&Tの広告は横468×縦60ピクセルのバナー広告で、バナーをクリックさせることを狙っていました。

 当初、バナー広告には決められたサイズがなかったため、ホームページの空きスペースにあわせてサイズはバラバラでした。AT&Tの広告は468×60ピクセルの大きさでしたが、その後、フルバナーと呼ばれバナー広告としてもっとも一般的なサイズとなりました。現在では、ハーフバナーやマイクロバナーなど推奨の広告サイズがいろいろと生まれています。

効果測定ができるためネット広告が伸びる

 新聞広告やテレビ広告では、広告からどれぐらい購買に結びついたか効果をはかる手段がありませんでした。バナー広告ではクリックされた回数を測定することができ、広告効果がすぐにわかる画期的な広告となりました。コカ・コーラは「No more spray and pray」(スプレーのように広告をだし、あとは祈るだけというのはやめよう)と広告戦略を見直しています。

 ネット広告では、バナー広告の表示回数に対して課金するインプレッション保証型、ユーザがクリックした回数に応じて課金するクリック保証型、実際に成約した件数に対して課金する成果保証型など、さまざまな課金方法が生み出されます。

検索連動型広告登場で、中小企業がネット広告を出す時代に

 バナー広告は今までの雑誌広告と同じように、読者の目を引く画像で物やサービスを印象づける広告でした。雑誌などと同様、集客力のあるページに表示するには、まとまったお金が必要です。つまり資本力のある企業でなければ広告を出せません。そこに登場したのが検索連動型広告、いわゆるキーワード広告です。

 キーワード広告を始めたのはビル・グロスという人物です。十二歳の時、アイス売りでビジネスを始め、その後いろいろな会社を興します。それらの会社の一つがゴートゥーです。ゴートゥーが1998年に始めたのがキーワード広告で、現在はオーバチュアという社名になりヤフーの子会社になっています。検索連動型広告はオーバチュアが世界に先駆け、始めたものになります。サービス名はスポンサードサーチでした。

 ちなみに写真共有サイト「ピカソ」を作ったのもビル・グロスで、こちらはグーグルに売りました。このビル・グロスという人物、多い時には一カ月に一社の割合で新しい会社を創る、まさにベンチャーの雄です。そのかわりオーバチュアのようにうまくいった会社もあれば倒産した会社もたくさんあります。

 ビル・グロスが1998年、カリフォルニア州モントレーで開かれた会議で検索連動型広告のアイデアを発表しましたが、当時、グーグルをはじめ多くの反応は懐疑的でした。バナー画像と違い、わずか三行の短い文章表示に広告効果があるとは誰も信じていません。ところがビル・グロスが実際に始めてみると広告効果が高く、またたく間にウェブ広告業界を席捲。ビル・グロスは後に、このビジネスモデルをヤフーに売り込みにいき、これがオーバチュアとなりヤフーリスティング広告となります。

 ビル・グロスが検索連動型広告のアイデアを出した1998年は、グーグルが設立された年です。グーグルは検索窓しかないシンプルな画面で人気を集めましたが、いかに収益をあげるかで苦労していました。ヤフーと同様、バナー広告を出せば収益を確保できますが、最大の特徴であるシンプルな画面が崩れてしまい、ヤフーとの差別化ができなくなります。

 当時のグーグルは検索エンジンの精度をひたすら向上させていた時期で、ほとんど収益が出ていません。収益モデルが見出せないグーグルに対して、出資者であるファンドなどから検索連動型広告に乗り出せと圧力がかかります。結果的にグーグルはビル・グロスのアイデアをもとにグーグルアドワーズを始めざるをえなくなり、ビル・グロスから多額の訴訟を起こされる羽目になります。

 グーグルは、2002年2月からキーワード広告「アドワーズ」を始めました。収益の手段を手に入れたグーグルの快進撃はここから始まります。それまでは資金力が必要だった広告の世界を急激に変えてしまいます。

 日本でのアドワーズは2002年9月に開始、最初に広告を出したのはウェブホスティングの会社でした。日本最初のバナー広告掲載のお礼にグーグルはグーグルグッズを贈っています。

 出稿する広告主が増え、検索結果に掲載される全八枠の広告が初めて埋め尽くされたキーワードは「はんこ」でした。






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