IoTのエッジに専用チップは不要、キモはソフトにあり – 日経テクノロジーオンライン

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 スマートウォッチなどウエアラブル機器や、IoTシステムのエッジ側に置いてヘルスケア情報や橋梁の疲労状況などのデータを収集する機器を活用した、新しい情報システムの開発が加速している。これらの機器は、常に身につけたり、さまざまな場所にばらまいて活用する。このため、機器開発の際には、小型・軽量化や低消費電力化がとても重要な要求項目になる。

テカナリエ 代表取締役 清水洋治氏

 スマートフォンやノート型パソコンのような、これまでの携帯型のバッテリー駆動で用いる機器では、バッテリーの持続時間を長くするため、高度なパワーマネージメント技術が採用されている。2020年には500億台の機器がネットに接続するようになるとされる状況を前にして、現在市場に出回っているスマートウォッチやエッジ側の機器は、どのような基板構成を採り、どのような低消費電力化技術が活用されているのだろうか。

 数々の電子機器を分解し、内部に搭載されている半導体や部品を調査・分析しているテカナリエ 代表取締役 清水洋治氏に、現時点で流通しているエッジ側機器の内部構成と低消費電力化手法について聞いた。

――ウエアラブル機器やIoT機器には、どのような半導体チップが搭載されているのでしょうか。

 IoTシステム全体は、「1C3S」と呼べる4つの価値要素が組み合わさって構成されています(図1)。すなわち、さまざまな場所からデータを集める「センシング」、データを集めて分析や判断を下す処理を実行する「コンピューティング」、そしてこれらをつなぐ通信機能で求められる、データの安全性を守るための「セキュア」と迅速にデータを伝送するための「スピード」が欠かせない価値なのです。

図1 IoTシステムを構成する価値要素「1C3S」

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 エッジ側に置くIoT機器やウエアラブル機器は、それ単独で人の生活を豊かにしたり、社会的な課題を解決してくれるわけではありません。機器が置かれるその場でデータをセンシングし、集めたデータをスマートフォンやサーバーへと迅速かつ安全に伝送する機能に徹した機器なのです。これらでは、最も負荷が重たい機能であるコンピューティングを担っていないため、機器内部の構成は極めてシンプルなものになります。

 エッジ側の機器に搭載される機能は、通信機能(Connect)、簡単な制御機能(Control)とセンシング機能(Sensing)の3つ。これらの3つの機能を担うチップは個別に搭載するため、機器内部は3チップ構成が基本です。これは、ユースケースに応じて、3つの機能それぞれで求められる仕様、特性、規格に合ったチップを選び、組み合わせて使うからです。その他に、何らかの出力機能が搭載される場合もありますが、着信があったことを知らせたり、データを簡単に表示するだけの簡易的なものです。

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