この冬はIoTで節電 学習リモコンで外出先から操作|マネー研究所 … – 日本経済新聞

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 ここ数年、我が家の夏はエアコンのスイッチをあえてこまめにオン・オフしない生活が続いています。エアコンの稼働時間そのものを減らすことは節電につながりますが、短時間の外出でもこまめにオン・オフすることは検証の結果、節電の観点では逆効果だと分かったためです(「夏のエアコン 『3台つけっ放し』が1台よりもお得?」の記事を参照)。しかし、冬は「つけっ放し」は効果的ではないため、その代わりに照明やテレビ、エアコンを屋外から操作できるように設定しました。これも節電につながる工夫です。

■未対応の家電も操作可能に

 あらゆるモノがインターネットネットにつながるIoT(Internet of Things)の技術を使い、家電や電化製品を制御する「スマートホーム」に注目が集まっているのはご存じの通りです。スマートフォン(スマホ)で操作できる照明やテレビ、エアコンも販売されており、新しい家電を購入する際、判断の要素にしている人もいるでしょう。最新機種を購入すれば、スマホで操作できる家電を手に入れることもできますが、すでに購入して利用している、あるいは賃貸で備え付けられているエアコンなども、環境を整えれば外出先から操作できるようになります。

 また、照明やテレビ、エアコンなどを赤外線リモコンを使って操作している家庭も多いでしょう。その複数の赤外線リモコンを1つの端末に集約する「学習リモコン」が多数、販売されています。学習リモコンの中でも新型の家庭内のWi-Fi(無線通信規格)を使って操作できる機種を選べば、例えば外出先から帰宅する少し前にエアコンのスイッチを入れ、部屋を暖めておくことができます。うっかり消し忘れて外出してしまったり、ちょっとした外出のつもりが長引いてしまいそうになったりしたとき、スマートフォン(スマホ)を使って外出先から操作ができるので便利で安心ですし、何より電気代の節約になります。

学習リモコンのIRKit。設定の自由度や拡張度が高く、複数の規格に対応できる

 複数あるWi-Fi対応の学習リモコンのうち、我が家は個人が開発し価格が比較的安いIRKit(約7700円)という端末を選びました。スマートホームを実現するためにアップルやグーグル、アマゾンなどが家電を操作するための規格を提供していますが、それぞれの規格に対応した端末や家電でなければ操作をすることができません。IRKitは設定の自由度や拡張度が高く、複数の規格に対応できる可能性があります。

■iPhoneのSiriで電源をオン・オフ

 例えば、我が家は夫婦ともにiPhone(アイフォーン)のユーザーなので、アップルの家庭機器向けソフトウエアプラットフォーム「HomeKit」に学習リモコンを対応させ、iPhoneの音声対話機能「Siri」に声をかけてテレビの電源などを操作できるようにしました。

iPhone(左)の音声対話機能「Siri」に声をかけ、学習リモコンのIRKit(右)経由テレビの電源などを操作できるようにした

 設定するにはまず、学習リモコンにIDとパスワードを入力し、自宅のWi-Fiに対応させます。次にスマホに学習リモコンのアプリをダウンロードし、アプリに操作用のボタンを登録します。点灯、消灯、エアコンの冷房・暖房・オフ、テレビの電源やチャンネルの切り替えなどアプリの操作ボタンが、リモコンのボタンの一つ一つに対応するイメージです。

 学習リモコンを設置する場所も少し工夫が必要です。手動でリモコンのボタンを押すときと同様、赤外線を飛ばして家電に働きかけるため、学習リモコンとエアコンや照明との間に障害物がないように配置する必要があるからです。

エアコンや照明との間に障害物がないように学習リモコンを配置する必要がある

 IRKitは安価で複数の規格で扱える機能はうれしいのですが、少しマニアックな端末ともいえます。夫がIT(情報技術)に精通しているから選択できた端末かもしれません。単純に家庭内のWi-Fi経由で複数のリモコンをとりまとめる端末であれば、リンクジャパンのeRemote(イーリモート、約9350円)やソシノのsRemo(エスリモ、約6800円)といった機種もあります。

 最近では人工知能(AI)による音声認識機能を搭載した「スマートスピーカー」も続々登場しています。10月5日にはLINEが「Clova WAVE」(LINE MUSIC12カ月聴き放題込みで1万2800円。税込み)を、同6日にはグーグルが「Google Home」(1万4000円、Miniは6000円。いずれも税抜き)を発表しました。アマゾンジャパンやソニーも年内の発売を予定しています。LINEのやり取りを読み上げてくれたり、「OK グーグル」とスピーカーに声をかけると天気を教えてくれるなど、声でLINEやグーグルの機能を操作することができます。対応する学習型リモコンと一緒に使えば、声で家電を操作することもできるようになります。

■数年で初期投資を回収も

 ちなみに、これが本当に節電につながるのでしょうか? まず、エアコンの暖房の消費電力は1時間14~55円程度(暖房時約500~2000Wと仮定。機種や部屋の広さによって異なる)。IoTを駆使し、例えば11月~2月の4カ月間に1日30分、稼働時間を短くできるとしたら、電気代はトータルで約840~3300円節約できる計算です。利用頻度や部屋の広さにもよりますが、2~3年で端末代を回収でき、そこから先は節約に効果を発揮しそうです。

 このようにスマートホームを実現するための機器が増えて進化していけば、初期投資はある程度かかるものの、生活は便利になりますし、中長期では家計の節約につながっていくのではないかと期待しています。




風呂内亜矢

 1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳でマンションを購入したことをきっかけにお金の勉強を始める。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。著書に『その節約はキケンです-お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか-』(祥伝社)、『図解でわかる! 投資信託』(秀和システム)などがある。管理栄養士の資格も持つ。http://www.furouchi.com/



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