独シーメンス、「工場IoT」で攻勢、中小に照準 – 日本経済新聞

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 独シーメンスは日本の製造業向けに、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」技術などを活用した生産革新システムの売り込みを本格化している。世界では10月から正式発売したIoT基盤「マインドスフィア」が看板であり、割安な料金を設定して中小企業も重点顧客として開拓する戦略だ。ドイツ発の製造業革命「インダストリー4.0」で中枢を担うシーメンスが日立製作所など強力なライバルがひしめく日本で強さを発揮できるのか。

 シーメンス日本法人の藤田研一社長兼最高経営責任者(CEO)はマインドスフィア事業について「導入事例をどれだけ増やし、どう顧客に見せるか。シーメンス本社に集まった500人以上の各国法人の幹部と話し合っている」と語る。特にドイツと並ぶ、ものづくり大国の日本の顧客がどの使うかを把握することは全社的な関心事だ。マインドスフィア普及へのヒントになるからだ。

 シーメンスは2017年10月の正式発売を前に、16年から世界の大手製造業にマインドスフィアの採用を働きかけてきた。同社はファクトリーオートメーション(FA)機器の世界大手であり、「デジタルファクトリー」部門は発電設備、医療機器などと並ぶ収益の大きな柱だ。

 マインドスフィアは工作機械などに設置したセンサーから振動や温度などのデータを大量に集め、分析して故障予知や生産性改善につなげる。工場の稼働状況をデジタル化し管理するIoTサービスだ。

 日本ではベアリング(軸受け)の世界大手、ジェイテクトなどが採用。ただ、従来の日本事業と異なるのは、中小企業も主要顧客層に据えていることだ。

 最初の有力顧客は金沢市に本社を置く制御盤メーカーのアイデン(池内保朗社長)だ。同社はコマツなどを顧客に抱える。シーメンスは年内にアイデン本社の一室をモデルルームとする。金沢発でマインドスフィアの良さを紹介、顧客開拓につなげる。

 アイデンではすでに様々な工程や工作機械で使っている。例えば、制御盤に電線をネジで取り付ける工程では作業者への指示をモニター表示する管理システムがマインドスフィアにつながる。1つの作業を終えボタンを押して次の作業に移るたびに作業者の所要時間がデータとして蓄積される。このほど導入したシーメンス製の産業用ロボットも同様に稼働データを取り込める。

 別棟の工場で動くコマツやアマダの機械も対象となる。他社の同意を得て細かい稼働データも吸い上げ、本社の生産管理部門が把握できる。池内洋朗専務は「これまでは工作機械メーカーがデータを集め、我々には表のデータが届くだけだった」と語る。

 今後は自らデータを集めてボトルネックなどの問題を緻密に把握でき、「余分な部品在庫をなくせる」(池内専務)という。従来以上のコスト削減に取り組める。

 同社がマインドスフィアの採用に踏み切った理由は大きく2つある。






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