無意識に権利侵害 動画や生放送で「許可のないカラオケ配信」はNG

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うっかりやると裁判沙汰になるかも・・・

2018年02月13日 17時00分更新

文● ノダタケオ(Twitter:@noda) 編集●ちゅーやん

 スマートフォン一台で動画を撮るだけでなく、どこからでもライブ配信をすることが手軽にできるようになったことで、「カラオケ配信」を見かけるようになりました。

 ここでお話するカラオケ配信とは「カラオケボックス(お店)の部屋のなかで、通信カラオケ機器から流れる音源を使って、楽曲を歌うところをライブ配信する」ことを指します。しかし、許諾なくカラオケ配信をするのはダメであることを知らない人が多いのではないでしょうか。

 なにがダメなのか? をもう少し具体的にいうと「通信カラオケ機器から流れる音源(カラオケの曲)がライブ配信を通じて流れてしまう」ことは、その音源を作ったレコード製作者(通信カラオケ機器メーカー)が持っている権利(著作隣接権)を侵害してしまうからなのです。

 私たちが普段慣れ親しんでいるすべての楽曲たちには、それを作った人たちのさまざまな権利があります。「ライブ配信で楽曲を流す」ことは、ライブ配信をする上でもっとも細心の注意を払わなければならないことなのです。

権利侵害に気がつかずに子どもも大人も「カラオケ配信」してしまう

 大人だけでなく、子どもにも人気で国民的な娯楽であるカラオケは、通信カラオケという仕組みが登場したことで、アーティストが楽曲を発表してそれほど時間がかからないうちに、流行りの曲を私たちが自由にカラオケボックスで歌うことができます。さらに言えば、友だちと大勢でワイワイしながら歌うより、歌う順番を待たずに、自分が好きなタイミングで、好きな時間だけ歌うことができる「一人カラオケ」も当たり前(自然)なこととなりました。

 自由気ままにできる「一人カラオケ」ですが、カラオケボックスのお部屋で一人で歌っているときにどうしても欠けるのはその場の「盛り上がり」です。歌っているところを聴いてくれたり、歌い終わった後に拍手をしてくれたり、歌うのが上手!と褒めてくれる人がいないのは寂しいものです。

 つまり、ライブ配信におけるカラオケ配信とは、カラオケボックスのお部屋からライブ配信をしてネット越しにみんなに見てもらうことで、そんな寂しさを紛らわすこともできるコンテンツなのです。ときには、コメント機能を通じて送られるメッセージで「あの曲を歌って欲しい」と見てくれている人からのリクエストにも応えることもできる楽しさもあります。

 カラオケ配信をしている人も、それを見ている人も、あたかも「みんな一緒にカラオケをしにきている」かのような感覚を得られます。

 だからこそ、権利を侵害しているとは気がつかずにカラオケボックスから「カラオケ配信」をしてしまうのです。これは子どもだけではなく、大人もやってしまいがちなのです。

今も昔からも変わらない法律で決められた「ルール」

 「カラオケ配信」は配信している人も見ている人も楽しいものです。しかし現時点では、個別の許諾なくカラオケ配信をしてもいい、というサービスはありません。これは、日本におけるすべてのライブ配信・動画共有サービス、どれも同じです。

 近年、スマホで手軽にライブ配信ができるようになったことで「カラオケ配信」をする人が増えています。ただ、このままいくと、権利をもつレコード製作者からライブ配信をした人が訴えられて裁判沙汰なってしまう可能性も十分にありえます。

 このことから、最近では通信カラオケ機器メーカーやライブ配信サービスがユーザーに向けて「カラオケ配信」についての注意を改めて促しているところです(詳細についてはそれぞれの下記のサイトをチェックしてみてください)。

■関連サイト

 これらの注意を見ると「急に禁止をされた(厳しくなった)」ような印象をもってしまいがちですが、各サービスで独自に決められたルールなのではなく、今も昔からも変わらない、法律で決められた「ルール」なのです。

 個別にレコード製作者(ここでは「通信カラオケ機器メーカー」を指します)の許諾さえとれば問題はありません。しかし、現実的にはとても難しいことなのです。

 カラオケの機械から流れた曲がライブ配信で流れてしまうことが問題であるならば、カラオケの機械から流れる曲がライブ配信に流れないように工夫すれば、通信カラオケ機器メーカーが持っている権利を侵害することは(とりあえず)なくなります。例えば、カラオケの機械から流れてくる曲をヘッドフォンを使って自分だけ聞きながらアカペラで歌う(=伴奏なしで歌う)というのも工夫のひとつです。

 アカペラでも楽しめるのであればいいのですが、やはり曲を流さないと楽しさは半減するかもしれません。それだけ「権利を侵害せずに、ライブ配信で曲を流したり、歌うというのは実は難しいこと」なのです。

カラオケ音源を流しながら歌を歌いたい人は「カラオケ機能」を使ってみよう

 カラオケ音源を流しながらライブ配信をすることは不可能なのでしょうか。実は簡単な方法がひとつだけあります。

 それは、ライブ配信サービス「MixChannel LIVE」や「ドキドキLive」などが提供している「カラオケ機能」を使うことです。これらのサービスが提供している「カラオケ機能」の音源であれば、楽曲を使って歌を歌い、ライブ配信することは可能です。

 カラオケボックス独特の空間や雰囲気を視聴者へ伝えることはできませんが、カラオケ機能であればカラオケボックスへ行かずとも、自宅からカラオケをしながらライブ配信できます。

 例えば、MixChannel LIVEで提供されているカラオケ機能では、2017年1月時点で約2000曲が配信。「多彩なジャンルの楽曲を網羅したラインナップ」とされています。

 こうした「カラオケ機能」を利用できるライブ配信サービスはまだ数に限りがあります。さまざまな権利を侵害せず、細かいルールを気にすることなく、見ている人と一緒に歌を歌えて楽しめる機能も積極的に使ってみると、いろんなライブ配信の“遊び方”が広がると思います。

ライブメディアクリエイター
ノダタケオ(Twitter:@noda

 ソーシャルメディアとライブ配信・動画メディアが専門のクリエイター。2010年よりスマホから業務機器(Tricasterなど)まで、さまざまな機材を活用したライブ配信とマルチカメラ収録現場をこなす。これらの経験に基づいた、ソーシャルメディアやライブ配信・動画メディアに関する執筆やコンサルティングなど、その活動は多岐にわたる。
nodatakeo.com



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